当院では、硬膜外麻酔による無痛分娩をおこなっております。
陣痛の痛みに対して不安や恐怖心を持っている方・・・
陣痛を乗り切ろうとしたが、限界に達してしまった方・・・
経産婦さんでも前回の分娩がトラウマになっている方・・・
そのような方々には、硬膜外麻酔による無痛分娩をお勧めします。
硬膜外麻酔は、硬膜外腔に腰からカテーテルを挿入、固定し、麻酔薬を注入することにより陣痛が大幅に軽減しますが、痛みが完全に無くなるわけではありません。
意識に変化はありませんので、最後はいきみを加えて、自分の力で産むことが出来ます。
硬膜外麻酔による無痛分娩は安全ですばらしいものですが、
「陣痛に耐えてこそ、一人前の母親になれる」
「無痛分娩は危険なもの」
「無痛分娩を受ける人は、我慢が足りない人」
という考え方が一般の方や産婦人科関係者の間にも根強くあり、これが日本での無痛分娩の普及を妨げていると思います。私は昭和55年以来長きにわたり無痛分娩を施行していますが、危険な思いはしたことがありません。
但し、良いことだけではなく、吸引分娩になる率が上がる等の報告もあります。
麻酔に伴う合併症も軽度のものから、非常に稀ですが重篤な合併症もあります。
ご理解いただいた上で、無痛分娩を受けていただきますようお願いいたします。
無痛分娩は24時間対応が可能ですので、分娩の日を決めて計画分娩を行うことはありません。また、お産の途中でも無痛分娩に変更することが可能です。「痛みに耐えられそうにない」と思った場合にはお申しつけください。
但し、お産の進行状況に応じて、すぐに無痛の対応をさせていただけない場合もございます。
妊婦さんはお産に関して「陣痛に耐えられるかどうか」という点におおきな不安を感じているかと思います。無痛分娩という選択肢があるというだけで、心の余裕につながり、自然分娩で頑張れる方もいらっしゃいます。
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